相続手続き

相続登記(不動産の名義変更)— 期限・費用・手順

更新日: 2026/2/27読了: 10分

この記事のまとめ

  • 2024年4月から相続登記が義務化され期限は3年以内
  • 登録免許税は固定資産税評価額の0.4%
  • 協議未了なら相続人申告登記で過料を回避できる

相続登記とは

亡くなった方が所有していた不動産(土地・建物)の名義を、相続人に変更する手続きです。法務局に申請して行います。

2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。 これまでは任意でしたが、法改正により、正当な理由なく申請を怠ると 10万円以下の過料 が科される可能性があります。借地上の建物を相続した場合は「借地権の相続ガイド」もあわせてご確認ください。

注意

2024年4月から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に申請しないと、10万円以下の過料の対象です。

期限と対象

項目内容
申請期限相続により不動産を取得したことを 知った日から3年以内
過料正当な理由なく期限を過ぎた場合、10万円以下
届出先不動産の所在地を管轄する法務局

過去の相続も対象

義務化前に発生した相続で未登記の不動産も対象です。この場合の期限は 2027年3月31日まで。相続が何十年前でも、名義が変わっていなければ申請が必要です。

手続きの流れ

ステップ1: 登記事項証明書で現在の名義を確認

法務局の窓口またはオンラインで「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得し、不動産の現在の名義人を確認します。手数料は1通 600円(窓口)。

ステップ2: 戸籍書類の収集

故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要です。本籍地が変わっている場合、複数の市区町村から取り寄せることになります。2024年3月からは戸籍の広域交付制度が始まり、最寄りの市区町村窓口でまとめて請求できるようになりました。

ステップ3: 遺産分割協議書の作成(必要な場合)

相続人が複数いて、法定相続分と異なる割合で不動産を相続する場合は、遺産分割協議書が必要です。相続人全員の実印と印鑑証明書を添えます。

遺産分割協議の進め方については「遺産分割協議の進め方」で詳しく解説しています。

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ステップ4: 登記申請書の作成

法務局のウェブサイトに記載例が公開されています。主な記載事項は以下のとおり。

ステップ5: 法務局に申請

書類一式を管轄の法務局に提出します。窓口への持参のほか、郵送やオンライン申請も可能です。

不備がなければ、申請から 1〜2週間程度 で登記が完了します。完了後、「登記識別情報通知」が発行されます。

必要書類

書類取得先
登記申請書法務局のウェブサイトからダウンロード
故人の出生から死亡までの戸籍謄本市区町村役場
故人の住民票除票市区町村役場
相続人全員の戸籍謄本市区町村役場
相続関係説明図(任意だが戸籍原本の返却に必要)相続人が作成(書き方はこちら
不動産を取得する相続人の住民票市区町村役場
固定資産税評価証明書市区町村役場(東京23区は都税事務所)
遺産分割協議書 + 印鑑証明書協議書は相続人が作成。印鑑証明書は市区町村役場
収入印紙(登録免許税分)法務局・郵便局

遺言書がある場合は、遺産分割協議書の代わりに遺言書を添付します。

費用

項目費用の目安
登録免許税固定資産税評価額の 0.4%
戸籍謄本等の取得費数千円〜1万円程度
登記事項証明書1通 600円(窓口)
合計(自分で手続きする場合)数万円程度
司法書士に依頼する場合5万〜15万円程度(報酬 + 実費)

登録免許税の計算例

固定資産税評価額が2,000万円の不動産の場合:

2,000万円 × 0.4% = 8万円

評価額は毎年届く固定資産税の納税通知書で確認できます。

相続人申告登記(簡易版)

遺産分割協議がまとまらない場合など、すぐに正式な相続登記ができない事情があるときは「相続人申告登記」という制度を利用できます。

これは「自分が相続人である」ことを法務局に申告する手続きで、義務化の期限内に行えば過料を回避できます。

ポイント

遺産分割協議がまとまらない場合でも、「相続人申告登記」を行えば過料を回避できます。相続人が単独で申請可能です。

ただし、正式な名義変更ではないため、遺産分割が確定した後に改めて相続登記が必要です。

相続人申告登記は相続人が単独で申請でき、必要書類も少ないのが利点です。

注意点

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まとめ

相続登記は義務化され、放置するリスクが以前より大きくなりました。期限は相続を知った日から3年以内。書類集めに時間がかかるため、早めに着手するのが得策です。手続きに不安がある場合は、司法書士への相談を検討してください。

相続手続きの全体像は「相続手続きの全体ガイド」を、死亡後に必要な手続きの一覧は「家族が亡くなったらやること一覧」をご覧ください。

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