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位牌・仏壇・供養の手配 — 四十九日法要までに準備すること

更新日: 2026/2/27読了: 28分

この記事のまとめ

  • 本位牌は制作に2〜3週間かかるため葬儀後すぐ注文
  • 四十九日法要で開眼供養を行い白木位牌から切り替える
  • 仏壇は金仏壇・唐木・モダンの3種類から宗派に合わせて選ぶ

はじめに

葬儀が終わると、次に目を向けなければならないのが「四十九日までの準備」です。白木位牌から本位牌への切り替え、仏壇の手配、そして四十九日法要の段取り——これらは葬儀後の慌ただしい時期に並行して進める必要があります。

本位牌の制作には通常2〜3週間かかるため、葬儀が終わったらすぐに動き始めることが重要です。

この記事では、四十九日までに必要な準備を順を追って解説します。宗派による違いや、現代的な供養の選択肢についても触れていますので、当てはまる部分だけ参考にしてください。

葬儀後の手続き全体については「家族が亡くなったらやること一覧」に期限順でまとめています。まず全体像を把握してから、この記事に戻ってくるのも一つの方法です。

白木位牌から本位牌へ

白木位牌とは

葬儀で祭壇に置かれる薄い木製の位牌が「白木位牌(しらきいはい)」です。これは四十九日までの「仮の位牌」であり、忌明け後も使い続けることは一般的ではありません。

白木位牌は葬儀社が用意することが多く、戒名(法名)・没年月日・俗名などが墨で書かれています。四十九日法要で本位牌に魂を移す「開眼供養(かいげんくよう)」を行い、白木位牌は菩提寺に納めるか、お焚き上げしてもらうのが通例です。

本位牌の注文時期

本位牌は制作に 2〜3週間 かかることが多く、文字の彫刻や塗装の工程が必要なため、職人仕事として時間がかかります。四十九日法要に間に合わせるためには、葬儀が終わった直後 に仏壇店へ注文するのが理想的です。

注意

本位牌の制作には2〜3週間かかります。葬儀後すぐに注文しないと四十九日法要に間に合わなくなるため、早めの手配を心がけてください。

万が一、四十九日法要に本位牌が間に合わなかった場合は、白木位牌のまま法要を執り行い、後日本位牌が完成した時点であらためて開眼供養を行うことができます。その場合も、百か日法要または一周忌までには本位牌を用意する のがマナーとされています。

本位牌に記入する内容

本位牌の発注時には、以下の情報を正確に伝える必要があります。文字の誤りは後から修正できないため、白木位牌を持参するか、写真を撮って正確に確認しましょう。

ポイント

戒名の文字は本位牌に彫刻すると後から修正できません。白木位牌を仏壇店に持参するか、写真に撮って文字を正確に伝えましょう。

項目備考
戒名(法名・法号)宗派によって呼び方が異なる
没年月日和暦・西暦どちらかを確認
享年(行年)数え年か満年齢かを確認
俗名故人の生前の名前

「享年」と「行年」の使い分けは宗派や地域によって異なります。白木位牌の表記に合わせるか、菩提寺に確認するのが確実です。

本位牌の種類と価格帯

本位牌には大きく3つの種類があります。仏壇のスタイルや予算にあわせて選んでください。

塗位牌(ぬりいはい)

黒漆を塗り重ねた艶やかな位牌です。金箔や蒔絵(まきえ)で装飾されたものもあります。日本で最も広く使われているスタイルで、どの宗派にも対応します。

ランク価格の目安
合成漆(量産品)1万円前後〜
本漆仕上げ3万〜10万円
高級品(蒔絵・金箔装飾)10万円以上

唐木位牌(からきいはい)

黒檀(こくたん)・紫檀(したん)など銘木の木目を生かした位牌です。重厚感があり、唐木仏壇との相性がよいとされています。

ランク価格の目安
一般的なもの2万〜5万円
上質な銘木・彫刻入り5万〜30万円以上

モダン位牌(家具調位牌)

クリスタルやメープル・ウォールナットなどを用いた現代的なデザインの位牌です。洋室・リビングのモダン仏壇に合わせやすいのが特徴です。

ランク価格の目安
一般的なもの3万〜5万円
ガラス・クリスタル使用5万〜20万円以上

開眼供養(魂入れ)とは

四十九日法要の際、僧侶に読経していただき、本位牌に故人の魂を移す儀式が「開眼供養」です。この儀式によって、位牌が単なる木の板から「礼拝の対象」となります。

開眼供養のお布施の目安は 1万〜3万円 程度ですが、四十九日法要のお布施と合わせて渡す場合は、別々に包まずに一つにまとめる形でも問題ありません。菩提寺に確認するのが最も確実です。

仏壇の種類と選び方

仏壇を選ぶ前に確認すること

仏壇を選ぶ際には、以下の点を事前に整理しておくと選びやすくなります。

  1. 宗派の確認 — 宗派によって推奨される仏壇の種類や仏具が異なる
  2. 設置場所の寸法 — 仏間・和室・洋室・クローゼット型など、置く場所を先に決める
  3. 予算の目安 — 本体価格のほか、仏具セット・開眼供養のお布施なども含めて考える

「仏壇はどこに置いてもよい」という考え方が広まっていますが、直射日光・高温多湿・エアコンの直風が当たる場所は避けることが一般的です。

金仏壇(きんぶつだん)

金箔・金粉と本漆で仕上げた豪華な仏壇です。蒔絵・彫刻・金具など日本の伝統工芸の技法が随所に使われています。浄土真宗では金仏壇が伝統的に用いられてきました。

項目内容
価格の目安80万〜150万円程度(高級品は200万円超も)
向いている宗派浄土真宗・浄土宗など(特に浄土真宗)
設置場所仏間・和室

唐木仏壇(からきぶつだん)

黒檀・紫檀など銘木の木目を生かしたシックな仏壇です。金仏壇と比べて落ち着いた雰囲気があり、宗派を問わず広く使われています。

項目内容
価格の目安70万〜100万円程度
向いている宗派禅宗(曹洞宗・臨済宗)・真言宗・天台宗など
設置場所仏間・和室

モダン仏壇(家具調仏壇)

洋室・リビングに合うようデザインされた現代的な仏壇です。コンパクトなものから大型のものまで幅広く、マンション住まいや洋室のご家庭に選ばれています。

項目内容
価格の目安5万〜50万円程度(小型は5万円前後〜)
向いている宗派宗派を問わず
設置場所リビング・洋室・寝室など

近年は住宅事情の変化から、宗派にとらわれずモダン仏壇を選ぶ方が増えています。菩提寺がある場合は、仏壇のスタイルについて事前に一言確認しておくとよいでしょう。

仏壇と一緒に必要な仏具

仏壇を購入する際、本体とは別に仏具も必要です。最低限必要なものを確認してください。

仏具用途
ご本尊(仏像または掛け軸)仏壇の中心に安置する
位牌故人の霊を祀る
香炉お線香を焚く
花立て仏花を供える
燭台ろうそくを立てる
仏飯器ご飯を供える
鈴(りん)と鈴棒読経・お参りの際に鳴らす

仏具セットとしてまとめて購入できる場合が多く、3万〜20万円程度が目安です。宗派によって必要な仏具の種類や配置が異なるため、仏壇店や菩提寺に確認してください。

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宗派による違い

浄土真宗では位牌を用いない

仏教の各宗派の中で、浄土真宗(本願寺派・大谷派など)は位牌を用いないことで知られています。

浄土真宗の教えでは、故人は阿弥陀如来の本願によって亡くなった瞬間に浄土に往生し、仏となるとされています。そのため、「故人の魂が宿る場所」としての位牌という概念がなく、位牌を使わないのが正式な作法です。

浄土真宗では代わりに以下のものを用います。

代用品内容
法名軸(ほうみょうじく)法名・俗名・没年月日を記した掛け軸。仏壇の内側に掛ける
過去帳(かこちょう)先祖代々の法名・俗名・没年月日を記した帳面

ただし、現代では「他宗派から浄土真宗に改宗した」「菩提寺がなく位牌を希望する」などの理由で位牌を作る方もいます。その場合は、寺院への確認が推奨されます。

主な宗派と位牌・仏壇の対応

宗派位牌推奨仏壇
浄土真宗(本願寺派・大谷派)原則使わない(過去帳・法名軸を使用)金仏壇
浄土宗使う金仏壇または唐木仏壇
真言宗使う唐木仏壇
天台宗使う唐木仏壇
曹洞宗使う唐木仏壇
臨済宗使う唐木仏壇
日蓮宗使う唐木仏壇

宗派が不明な場合は、葬儀を担当した寺院・葬儀社、または家族の古い仏壇・過去帳を確認してみてください。

四十九日法要の準備と流れ

四十九日とは

仏教では、人は亡くなった後49日間の「中陰(ちゅういん)」の期間を経て、来世に生まれ変わると考えられています。四十九日はその最終日にあたる重要な法要で、「忌明け(きあけ)」とも呼ばれます。

忌明けを迎えると、喪に服す期間が終わり、日常の生活に戻るとされています。香典返しも四十九日後に行うのが一般的です。

四十九日の日程の数え方

四十九日は、亡くなった日(命日)を「1日目」として数えます。命日が1月1日であれば、四十九日は2月18日です。

地域によっては、四十九日当日ではなく 直前の土日祝日 に法要をずらして行う場合もあります(「繰り上げ」と呼ばれます)。日程が決まったら早めに菩提寺に連絡し、僧侶のスケジュールを押さえてください。

四十九日法要の準備チェックリスト

準備項目時期の目安
本位牌の注文葬儀後すぐ(3週間前までに)
菩提寺への連絡・日程確認葬儀後すぐ
会場の手配(自宅・寺院・斎場)4〜5週間前まで
参列者への案内状・連絡3〜4週間前まで
返礼品(香典返し)の手配2〜3週間前まで
仕出し・会食の手配(会食がある場合)2週間前まで
仏壇・仏具の準備法要前日まで
お布施の準備前日まで
納骨を同日に行う場合は埋葬許可証を確認前日まで

四十九日法要の流れ

当日の一般的な流れは以下のとおりです(寺院・宗派によって異なります)。

  1. 開式・僧侶の入場
  2. 読経(お経をあげる)
  3. 焼香(参列者全員)
  4. 法話(僧侶からの法話)
  5. 閉式・僧侶の退場
  6. 納骨式(同日に行う場合)
  7. 会食(精進落とし)

法要の所要時間は、読経と焼香だけで 30分〜1時間 程度が目安です。

四十九日のお布施

四十九日法要のお布施の目安は 3万〜5万円 程度です。葬儀のお布施の10〜20%程度が一つの目安とされることもあります。ただし、地域や宗派、寺院との関係によって異なりますので、不明な場合は直接菩提寺に相談してください。

お布施とは別に、以下も用意するのが一般的です。

種別目安
お布施(読経料)3万〜5万円
お車代(僧侶が来訪する場合)5,000円〜1万円
御膳料(僧侶が会食に参加しない場合)5,000円〜1万円

お布施は白い無地の封筒か奉書紙に包み、表書きは「御布施」とします。ふくさに包んで持参し、法要の前か後に直接手渡しするのが作法です。

四十九日法要の費用まとめ

四十九日法要全体にかかる費用の目安を以下にまとめます。

項目費用の目安
お布施(読経料)3万〜5万円
お車代・御膳料1万〜2万円
本位牌の制作費1万〜10万円(種類による)
返礼品(香典返し)香典の半額〜3分の1程度
会食費(精進落とし)1人あたり5,000円〜1万円
会場費(斎場を借りる場合)1万〜5万円

葬儀費用の補助金・給付金については「葬儀費用の相場と使える補助金」で詳しく解説しています。

現代的な供養の選択肢

仏壇や位牌を置く場所がない、承継者がいない、故人の希望が違う——そのような事情から、従来の形にとらわれない供養を選ぶ方が増えています。

手元供養

遺骨の全部または一部を、自宅でそのまま保管・供養する方法です。分骨してミニ骨壺・遺骨アクセサリー・遺骨ペンダントに収めるケースが代表的です。

種類費用の目安
ミニ骨壺数千円〜数万円
遺骨アクセサリー(ネックレス・ブレスレット等)数千円〜数十万円
遺骨を使ったダイヤモンド加工30万〜100万円以上

遺骨を自宅で保管すること自体は法律上問題ありません。ただし、庭への埋葬は「墓地、埋葬等に関する法律」で禁止されています。

散骨・海洋葬

遺骨を粉末状にして海や山に撒く方法です。「自然に還りたい」という故人の意思に基づいて選ばれるケースが増えています。散骨自体に行政届出の義務はありませんが、自治体の条例に従い専門業者に依頼するのが一般的です。

プラン費用の目安
委託散骨(業者に一任)2万〜5万円
合同散骨10万〜20万円
チャーター散骨(貸切乗船)15万〜40万円

散骨業者に依頼する際には、埋葬許可証(のコピー)が必要です。

永代供養・樹木葬

承継者がいない・後継ぎに負担をかけたくない場合に選ばれる選択肢です。永代供養・樹木葬の詳細については「お墓の承継・改葬手続き」で詳しく解説しています。

よくある質問

Q1. 白木位牌は四十九日後にどうすればいいですか?

四十九日法要で開眼供養(魂入れ)を行い、本位牌に魂を移した後の白木位牌は、菩提寺に返却してお焚き上げを依頼するのが一般的です。自分で処分することは避けてください。菩提寺がない場合は、仏壇店や供養を行っている葬儀社に相談すると、お焚き上げを代行してくれる場合があります。

Q2. 浄土真宗ですが、位牌を作りたいと思っています。問題はありますか?

浄土真宗では本来、位牌は用いません。ただし、「他の宗派から改宗した」「先祖の位牌がすでにある」「故人が位牌を希望していた」などの事情で作ることもあります。正式な作法ではないため、可能であれば菩提寺(浄土真宗の住職)に事前に相談することをおすすめします。過去帳や法名軸についても、あわせて確認してみてください。

Q3. 仏壇は四十九日までに必ず用意しなければいけませんか?

法律や宗教的な決まりとして「四十九日までに仏壇を用意しなければならない」というものはありません。四十九日法要に合わせて仏壇を購入する方が多いですが、それ以降でも問題ありません。ただし、本位牌を安置する場所は必要になりますので、法要までには位牌台や簡易的な台を用意しておきましょう。

Q4. 仏壇の開眼供養はどのタイミングで行いますか?

仏壇を新たに購入した場合、「開眼供養」を行うのが一般的です。四十九日法要と同じ日にまとめて行うことが多く、僧侶に仏壇の前で読経していただきます。仏壇店によっては開眼供養のお布施の目安を教えてくれる場合もあります。一般的に 1万〜3万円 程度が目安です。

Q5. 位牌・仏壇はどこで購入できますか?

主な購入先は以下のとおりです。

購入先特徴
仏壇専門店種類が豊富。実物を確認できる。戒名入れも対応
葬儀社葬儀後の流れで手配しやすい
大型ホームセンター・家具店モダン仏壇・モダン位牌に特化したものを取り扱うことも
ネット通販価格比較しやすい。モダン仏壇・位牌は豊富

戒名の文字入れを伴う本位牌については、仏壇専門店に依頼するのが最も確実です。白木位牌を持参するか、写真で共有して文字に誤りがないか必ず確認してもらいましょう。

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まとめ

四十九日までの主な準備をまとめると、次の3つが軸になります。

  1. 本位牌の発注(葬儀後すぐに。制作に2〜3週間かかる)
  2. 菩提寺への連絡と法要の日程決め(早めに押さえる)
  3. 仏壇・仏具の手配(本位牌の安置場所として必要)

宗派によって対応が異なりますので(特に浄土真宗)、不明点は菩提寺や仏壇店に相談するのが一番の近道です。手元供養や散骨など現代的な選択肢も、故人の意思や家族の状況に合わせて検討してみてください。

葬儀にかかった費用の補助金申請はお忘れなく。「葬儀費用の相場と使える補助金」でまとめています。また、お墓の手続きは「お墓の承継・改葬手続き」を参照してください。

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