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墓じまいの手順・費用・トラブル回避のポイント

更新日: 2026/2/27読了: 12分

この記事のまとめ

  • 墓じまいの総費用は30〜300万円が目安
  • 改葬許可証がなければ遺骨を移すことはできない
  • 親族への事前相談がトラブル回避の最重要ポイント

はじめに

「墓じまい」とは、今あるお墓を撤去し、遺骨を別の場所に移すことです。近年、承継者の不在や遠方への移住などを理由に、墓じまいを検討する方が増えています。

しかし、墓じまいには改葬許可の取得、親族への相談、寺院との交渉など、多くのステップがあります。この記事では、墓じまいの手順を7つのステップで整理し、費用の目安やトラブル回避のポイントを解説します。

墓じまいが増えている背景

墓じまいが増加している主な理由は次の通りです。

厚生労働省の統計によると、改葬件数は年間15万件前後で推移しており、今後も増加が見込まれています。

墓じまいの7つのステップ

ステップ1: 親族への相談

最も重要なステップです。墓じまいは家族や親族の感情に深く関わる問題のため、独断で進めるとトラブルの原因になります。

注意

親族に相談せずに墓じまいを進めると、深刻なトラブルに発展するケースがあります。特に、お墓に複数の方の遺骨が納められている場合は、関係する全員の合意が必要です。

ステップ2: 新しい供養先を決める

遺骨の移動先を先に決めておく必要があります。主な選択肢は次の通りです。

供養方法費用目安特徴
永代供養墓10〜150万円寺院や霊園が永代にわたり管理
樹木葬20〜80万円樹木を墓標とする自然葬
納骨堂30〜150万円室内の施設に遺骨を安置
散骨(海洋散骨等)5〜50万円粉骨して海や山に撒く
手元供養1〜10万円遺骨の一部を自宅で保管

新しい供養先が決まったら、「受入証明書」(永代供養許可証)を発行してもらいます。改葬許可申請に必要な書類です。

ステップ3: 現在の墓地管理者に連絡する

現在のお墓がある寺院や霊園に、墓じまいの意向を伝えます。

墓地管理者から「埋蔵証明書」(遺骨が埋蔵されていることの証明)を発行してもらいます。

お墓の承継手続き全般については「お墓の承継・改葬手続き」で解説しています。

ステップ4: 改葬許可を申請する

遺骨を別の場所に移す(改葬する)には、現在のお墓がある市区町村から 改葬許可証 を取得する必要があります。

必要書類:

申請先: 現在のお墓がある市区町村の役場

費用: 無料〜数百円(自治体による)

申請から許可証の発行まで、通常1〜2週間程度です。

ポイント

改葬許可申請書は、埋蔵されている遺骨1体ごとに1枚必要な自治体が多いです。複数の遺骨がある場合は、事前に必要枚数を確認してください。

ステップ5: 閉眼供養(魂抜き)を行う

お墓を撤去する前に、閉眼供養(へいがんくよう)を行います。これは「お墓に宿った魂を抜く」という宗教的な儀式で、「魂抜き」「お性根抜き」とも呼ばれます。

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ステップ6: 墓石の撤去・区画の原状回復

石材店に依頼して、墓石の撤去と区画の更地化を行います。

費用: 1平方メートルあたり 10〜15万円 が目安。一般的な区画(2〜8平方メートル)で 20〜80万円 程度

複数の石材店から見積もりを取ることをお勧めします。

ステップ7: 新しい供養先に納骨する

改葬許可証を持って、新しい供養先に遺骨を納めます。納骨の際に開眼供養(魂入れ)を行う場合もあります。

墓じまいの費用総額

費目費用目安
閉眼供養(お布施)3〜10万円
墓石の撤去・更地化20〜80万円
改葬許可申請無料〜数百円
新しい供養先の費用10〜150万円
離檀料(寺院墓地の場合)0〜30万円
合計約30〜300万円

費用の幅が大きいのは、新しい供養先の選択肢(永代供養墓か散骨か等)によって大きく変わるためです。

トラブル事例と回避策

親族からの反対

墓じまいに対して「先祖に申し訳ない」「まだ早い」と反対されるケースは少なくありません。

回避策: 墓じまい後も供養を続けること(永代供養など)を具体的に説明し、時間をかけて話し合う。

寺院からの高額な離檀料の請求

檀家をやめる際に、高額な離檀料を請求されるケースが報告されています。

回避策: 離檀料は法律上の支払い義務はありません。ただし、長年お世話になった感謝の気持ちとして、一般的な金額(3〜20万円程度)を包むのがマナーとされています。法外な金額を請求された場合は、弁護士や自治体の消費生活センターに相談してください。

遺骨の行き先が決まらない

墓じまいの決断はしたものの、新しい供養先が決まらないまま進めてしまうケースがあります。

回避策: 必ずステップ2(新しい供養先の決定)を先に行う。改葬許可申請にも受入証明書が必要です。

供養に関する手続きは「位牌・仏壇・供養の手配」も参考にしてください。

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まとめ

墓じまいは、親族への相談から始まり、改葬許可の取得、閉眼供養、墓石撤去、納骨まで、多くのステップがあります。費用は総額30〜300万円が目安ですが、新しい供養先の選択によって大きく変わります。

最も大切なのは、親族への事前相談です。独断で進めずに、関係者全員が納得できる形で進めることが、トラブルを防ぐ最大のポイントです。葬儀費用全般については「葬儀費用の相場と補助金」も参考にしてください。

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