健康保険・介護保険の資格喪失届 — 14日以内の届出と葬祭費の申請
更新日: 2025/7/1読了: 7分
はじめに
故人の健康保険証と介護保険証。この2つは、死亡後 14日以内 に資格喪失届を出して返却する必要があります。
同じ窓口で葬祭費や埋葬料の申請もできるため、合わせて手続きしてください。実務上、この申請を知らずに帰ってしまう方が少なくありません。
対象の保険種類
届出先は故人が加入していた保険の種類によって異なります。
| 保険の種類 | 対象者 | 届出先 |
|---|---|---|
| 国民健康保険 | 自営業・無職の方 | 市区町村役場 |
| 後期高齢者医療 | 75歳以上の方 | 市区町村役場 |
| 社会保険(健康保険) | 会社員・公務員 | 勤務先が手続き |
| 介護保険 | 65歳以上の方 | 市区町村役場 |
社会保険の場合は勤務先が届出を行います。ご遺族は勤務先に死亡の連絡をしてください。
届出期限と届出先
| 手続き | 届出先 | 期限 |
|---|---|---|
| 国民健康保険の資格喪失届 | 市区町村役場 | 14日以内 |
| 後期高齢者医療の資格喪失届 | 市区町村役場 | 14日以内 |
| 介護保険の資格喪失届 | 市区町村役場 | 14日以内 |
| 社会保険の資格喪失届 | 年金事務所(勤務先が届出) | 5日以内 |
死亡届の提出と同日にまとめて行うのが効率的です。窓口で「保険の資格喪失届も出したい」と伝えれば、案内してもらえます。
必要書類
国民健康保険・後期高齢者医療の場合
- 資格喪失届(市区町村役場の窓口で入手)
- 故人の保険証
- 届出人の本人確認書類
- 死亡を証明する書類(死亡届の受理証明、戸籍謄本など)
保険証を紛失していても、窓口でその旨を伝えれば手続きは可能です。
介護保険の場合
- 資格喪失届(市区町村役場の窓口で入手)
- 故人の介護保険被保険者証
- 届出人の本人確認書類
介護保険料の精算(過不足の調整)は、届出後に自治体から通知が届きます。
葬祭費・埋葬料の申請
資格喪失届と同時に申請できます。申請しなければ支給されない制度なので、窓口で忘れずに伝えてください。
葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療の加入者)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給額 | 3万〜7万円(自治体による。多くは5万円) |
| 届出先 | 市区町村役場 |
| 申請期限 | 葬儀日の翌日から 2年以内 |
| 申請者 | 葬儀を行った方(喪主) |
| 必要書類 | 申請書、葬儀の領収書、振込先口座情報 |
埋葬料(社会保険の加入者)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給額 | 5万円 |
| 届出先 | 協会けんぽまたは健康保険組合 |
| 申請期限 | 死亡日の翌日から 2年以内 |
| 申請者 | 埋葬を行った方 |
| 必要書類 | 申請書、死亡診断書のコピー、振込先口座情報 |
扶養家族がいた場合
故人が社会保険の被保険者で、扶養に入っていた家族がいる場合は、その方の健康保険の切り替えが必要です。
切り替え先の選択肢
| 切り替え先 | 対象 |
|---|---|
| 国民健康保険に加入 | 自営業・無職になる場合 |
| 家族の社会保険の扶養に入る | 他の家族の被扶養者になれる場合 |
| 任意継続被保険者 | 故人の死亡ではなく、本人が退職した場合に利用可能 |
扶養から外れた場合、14日以内 に国民健康保険への加入手続きが必要です。手続きが遅れると、その間の医療費が全額自己負担になる可能性があります。この点は見落としやすいので注意してください。
まとめ
資格喪失届の期限は 14日以内。死亡届と同日に、同じ役所の窓口でまとめて手続きするのが一番確実です。そのとき、葬祭費・埋葬料の申請も忘れずに。「申請しないともらえない」——この一点だけ覚えておいてください。
全体の手続きの流れは「家族が亡くなったらやること一覧」にまとめています。