年金受給停止の手続き — 届出先・期限・必要書類をやさしく解説
なぜ受給停止届が必要か
届出をしないと、故人の口座に年金が振り込まれ続けます。後から返還を求められるため、手間も精神的な負担も大きくなる。早めの届出が肝心です。
届出先は日本年金機構(年金事務所)または市区町村役場の年金窓口になります。
届出の期限
| 年金の種類 | 届出期限 |
|---|---|
| 厚生年金 | 死亡から 10日以内 |
| 国民年金 | 死亡から 14日以内 |
マイナンバーが日本年金機構に登録済みの場合、届出を省略できることもあります。ただし実務上は、届出を出しておくのが確実です。「マイナンバーで自動処理されるはず」と思っていたら停止されておらず、過払いが発生した——というケースは窓口でもよく見かけます。
必要書類
- 年金受給権者死亡届(年金事務所の窓口、またはねんきんネットからダウンロード)
- 故人の年金証書
- 死亡を証明する書類(死亡診断書のコピー、戸籍抄本、死亡届の記載事項証明書のいずれか)
年金証書が見つからなくても手続きは可能です。基礎年金番号が分かればスムーズに進みます。
届出の方法
年金事務所の窓口
最寄りの年金事務所に必要書類を持参します。事前の電話予約で待ち時間を短縮できます。
- ねんきんダイヤル: 0570-05-1165
- 受付時間: 平日 8:30〜17:15
郵送
届出書を日本年金機構のウェブサイトからダウンロードし、管轄の年金事務所に郵送します。
未支給年金について
故人が受け取れるはずだった年金で、まだ支給されていない分。これが「未支給年金」です。年金は偶数月に前2か月分が支給されるため、亡くなった月の分まで遺族が受け取れます。
請求できる人
故人と生計を同じくしていた遺族が対象です。優先順位は以下の通り。
- 配偶者
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
- 兄弟姉妹
- その他の3親等内の親族
請求方法
受給停止届と同時に手続きできます。追加で必要な書類は次の4点。
- 未支給年金請求書
- 故人と請求者の関係が分かる戸籍謄本
- 生計を同じくしていたことを証明する書類(住民票など)
- 請求者名義の金融機関の通帳(コピー可)
遺族年金との関係
受給停止は「故人の年金を止める手続き」。一方、遺族年金は「遺族が新たに受給する手続き」。まったく別の制度です。
年金事務所を訪問する際は、受給停止届・未支給年金請求・遺族年金の相談をまとめて行うのが効率的です。窓口で「遺族年金についても確認したい」と伝えれば、対象になるかどうかをその場で調べてもらえます。
届出が遅れてしまった場合
届出が遅れ、死亡後に年金が振り込まれた場合は過払い分の返還が必要です。
- 年金事務所に受給停止届を提出する
- 日本年金機構から「過払い年金の返納通知」が届く
- 指定の方法で返納する
分割返還に応じてもらえることもあるので、慌てずに年金事務所へ相談してください。
注意点
- 年金証書が見つからなくても手続きは可能。基礎年金番号が分かればよい
- 国民年金と厚生年金の両方を受給していた場合、すべてについて停止届が必要
- 企業年金(確定給付年金、確定拠出年金)は日本年金機構の管轄外。各企業年金基金や運営管理機関に別途連絡が必要
まとめ
- 届出期限: 厚生年金 10日以内、国民年金 14日以内
- 届出先: 年金事務所または市区町村役場
- 年金事務所では、受給停止・未支給年金・遺族年金の3つをまとめて手続きできる
期限は短いものの、必要書類はそれほど多くありません。死亡届を出した後、なるべく早く年金事務所に足を運んでください。